※本記事は後編となります。前編はこちらをご覧ください。

近年、データベース研究は医療・製薬分野の意思決定においてますます重要になっています。しかし、臨床現場の実情を踏まえた適切な研究デザインの構築は容易ではなく、多くの研究者や臨床医がその点に課題を感じています。
そこでデータックは、実臨床の経験や知見をもとにデータベース研究を実施された臨床医にインタビューを行うこととしました。第1回となる今回は宮地秀明先生(千葉大学医学部附属病院)にご協力いただき、2022年ごろに実施された汎発性膿疱性乾癬に関するデータベース研究について、データック代表の二宮がお話を伺いました。
後編の目次と概要
・研究デザインとデータベースのリミテーション
外来患者を含む乾癬全体を対象とすることが理想ではあったが、DPCデータは入院情報に限られているため、膿疱性乾癬(GPP)患者に対象を絞った。結果として、中等症~重症例に自然とフォーカスでき、臨床実態に即した設計となった。
・各種定義における試行錯誤
患者定義および治療分類の設計に際して、DPCデータに記録されている診断名などをもとに、膿疱性乾癬(GPP)による入院をどのように特定するか、試行錯誤を重ねた。また、除外基準などの各種定義、薬剤の分類や対象期間の区切り方など、実臨床の知見を交えて設定を行った。
・Results&Discussion:結果と考察
本研究の結果を振り返り、結果に影響を与える可能性のあるバイアスや、結果から考えられる仮定・エビデンスについて考察を行った。
・まとめとメッセージ
様々な研究手法がある中で、どのような状況や目的、方向性でデータベース研究を活用していきたいか、宮地先生の今後の展望を伺った。
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